
blogではご無沙汰しております。
よく「発想が途切れることってないんですか?」と聞かれます。
基本的に無いんですが計画の作業というのは鶴の恩返しみたいなところがあって、要望を通り一遍なぞって終われるわけではなく、なにか身を切る部分が存在してこそ!みたいな感じがある気がしています。
手前でやめたら良いんでしょうがやめるとクライアントの心には届かないんですね。
設計サービスの業と言いますか…とにかく計画には普通には考えられないほどの熱量が必要ですし考えられないほどの手間がかかっているんです。
発想が途切れることは無いわけですが確実になんらかのダメージは蓄積されていくわけでそれが体調だったりストレスとして現れてくるんですね。
寄る年波で腰痛やらなんやらは普通になってきています。まぁこれも困ったもんですが置いといて、ストレス解消。
一昨年くらいから銘木の切れっ端を買ってきて削るということをしています。たぶん無心になれれば良いだけなんでプラモデルでもなんでも良いのかもしれませんが今は木。
大半が南洋の堅木で粘って硬いので機械頼みなんですが細かい部分は手作業。磨き上げた時の鈍い輝きがストレスを取り去ってくれます。
今回は以前に遠野の道の駅で買ってきた国産材コレクションの中からケヤキをチョイスしてククサを削り出してみました。
本当は白樺のコブでつくるそうですし、カップですからそれなりに大きいわけですが今回はお猪口サイズ。首から下げたら可愛い感じ。塩茹でもしてませんし、カップの内側はウレタンクリアでコーティング。もはや飲む気は無い仕様^ ^
表面はたぶんまだ削るのでとりあえず手持ちのレモンオイルでコーティング。
ジャンク箱の中からエルメス!のレザーコードを引っ張り出してきてストラップにして仮初めの完成。ここからはむしろ気の向くままに気がつけば削っていく感じ。
3Dで左右対象で歪みの無い世界で生きながらアナログで非対称で歪みのある現実が広がる私たちのシーン。デジタルから離れたところが実は私たちが渇望するリアルなのかも…というと少し皮肉っぽいですしカッコつけすぎかもしれませんね。
それではまた…
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