shapelism  花田設計事務所

秋田市の有限会社花田設計事務所が日常や「ものづくり」の記録をしています。

全景1昨年の春からの大型プロジェクトである秋田いすゞの本社移転に伴う建築工事が、12日をもって完成引渡しとなる。

当該工事は設計・監理業務をいすゞエステート株式会社。工事監理を株式会社建設コンサルタント。設備・省エネアドバイザーとして弊社。という変則的な布陣で設計関連業務を行い、

なおかつ施工も工場棟を秋田土建・千代田興業JV。事務棟を大森建設・千代田興業JVというこれまた変則的なチーム編成にて行なった。

全景2プロジェクト自体が非常に複雑に絡み合い、尚且つ専門的な自動車整備工具との取り合いがあり、施設自体もかなり大型で、今後のランニングコスト等も懸念され、尚且つ全く工期が不足しているという条件下においては有効なプロジェクトワークス体制だったように思う。

特に施工は厳冬期が工事の山場という非常に辛い状況で施工に当ってもらった。

工場内部1耳慣れないかもしれないが特に弊社が担当したアドバイザー業務は設計者とも施工者とも違うスタンスで、ランニングコストに特化して設計コンサルティングを行なうという業務であり、VE案に対して非常に有効に作用したと自負している。

以前、今後増加していく業務ではないか?と書いたが、現在そういう引き合いが増加傾向なのを肌で感じている所を見ると間違いの無い所だろう。

工場内部2今回は通常のエスコ業務などとは異なり、利用予測から削減ポイントを探す作業であり、新築ゆえにコスト削減の達成は非常にし易いインフラの整備が可能であった。

排熱利用等も極わずかなコストで床暖房等に転用したり、と思わずくすっと笑ってしまう様なアイディア満載のユニークな手法もエッセンスとして導入してみた。

どのように有効かは現在は分からないが、やって損は無いという部分でクライアントの理解も得られた。

廃油ボイラー特筆するのは車両洗浄に掛かる水道料金の圧縮を目指して導入した工業用水道。

環境への配慮と燃料費圧縮を目途とした廃油ボイラーの導入。

これらはCM的な導入手法によってイニシャルにも影響を与えずに高い効果を発揮してくれる物になるだろう。



eri今回は審査時間の短縮を狙って民間の確認申請審査機関を利用した。
それこそ話題の日本ERIだったのだが、プロジェクト中盤で耐震偽装問題が話題になり、ERIの名前も出て、工事関係者一同一瞬の空間のゆがみを体験したのだが、当時簡単に下りた確認申請に対して、竣工検査は一転して非常に厳格な物であった。

確認時に向こうが見落とした問題等があり、それを単純に是正を求める姿勢には確認審査機関とはいえ民間企業である以上、問題がないとは思えないと感じた。

民主党は小沢体制になった。英雄待望論は豪腕を選んだ訳だが、くだらないメール問題のせいで耐震偽装は何処かに行ってしまった。あの問題は未だ山場すら迎えていないと思うのでキッチリと問題化して、我々良質であろうとする建設業者への欺瞞を晴らしてもらいたい物だ。


それにしても新工場の整備工具達。私の様に一寸しか触らない人でさえヨダレが出るアイテム満載。一般整備から塗装工程まで・・・・こんな素敵な場所で車を整備してみたい。と思う人は少なくないハズだ。

もちろん整備担当の方の戦場だけに言葉にすら出来ないのが現実であるが・・・

コメント

 コメント一覧 (2)

    • 1. SIG
    • 2006年04月10日 00:22
    • 秋田いすゞさん立派ですねー!(お取引あります。)
      廃油ボイラーのメリットは廃油処分費の削減も大きいでしょうね。
    • 2. junhana2k
    • 2006年04月11日 09:58
    • >SIGさん

      そうです。月額の廃油処分費が削減されるだけでもメリットあります。
      機器の熱効率や燃費も良くなっていますので今回の場合、廃油への依存率は結構高く設定しています。無論他エネルギーでのバックアップもきっちり。
      廃油ってエンジンオイルはもちろんミッションやらいろんなオイルがありますから・・・
      今回は油種を問わない一寸高いヤツを選択しましたが、業態から判断しても極めて当たり前な選択だと思います。
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