shapelism  花田設計事務所

秋田市の有限会社花田設計事務所が日常や「ものづくり」の記録をしています。

先生との運命的な出会いが11月位だったでしょうか?

設計コンペで選出され正月休みを返上し実施設計。奇跡的な金額調整を経て着工。開業許可申請の為に3月5日までに竣工させ、後は家具納入のみの所で今回の震災。家具の納入予定が一瞬白紙になり、プロジェクトメンバーの頭の中も真っ白・・・

なんとこれまた軌跡的に昨日家具が納入され、いよいよ本格的なオープンに向けて最終段階へ。

いよいよメンタルクリニック秋田駅前。4月1日オープンです。


診療開始は4月4日からになりますがその前にとにかくこんな場所にこんなクリニックがあるんだ!と言うのを知ってもらう為に今回の内覧会は企画しています。時節柄の件は先日のログの通りです。

とにかく気軽に立ち寄れる心のケアの原理原則に率直に計画された誘いの居場所。負荷が無く気軽な居場所を求めて創られています。

是非お尋ね下さい。因みに写真が4月1日に魁新聞に載る広告のカンプ。施工担当者には最期に広告代までご面倒をお掛けしています。


mencli-akita




・・・明日は天童です。一応携行缶に20リットルのガソリンを積んで行って来ます。燃費悪い車ですね。初めてその辺を気にしていますw




閑話休題

no title
写真は明日持っていく図面。大型の住宅だけに図面枚数も40枚を超えた。しかもA3の用紙の情報量は異常に高いのでダラダラ書いていけば100枚超になるのは必至だ。手書き世代最期の花田的には図面に求めるのは密度と情報量。それを読みこなし施工出来ない程度の業者を排除する意味もある。こんなのは技術以前の話だからね。

このほかに構造計算書なんかも付くだけになかなかのヴォリューム。設備の計算書(これは見ても判んないだろうからクライアントには提出しない弊社のバックデータ)なんかも併せれば実は一寸邪魔な位のヴォリュームになる。

一般的に10枚もあれば経験則で家なんて作れてしまうのだけれどもその結果が意味も無く増え続けたオール電化住宅であり例の爆発的事象につながっていると言うのは言い過ぎか?

しかしながらこの程度の検証もせずに作られた(高気密)住宅が寒かったり電気代が異様に高かったりするのは当たり前と言えば当たり前。個人的には何の不思議もない。

単にポン付けで狙った性能を出すには建築は大きすぎる。その辺の普及活動上での供給会社におけるサポートの悪さと単に経済活動として家を作る事だけのイデオロギーを推し進める側とその上辺だけの情報に踊ってしまった人達との利害が一致した結果が原発2基分のオール電化住宅を生み出した元凶だと思う。

そしてそれは一連の買占め騒動におけるマインドと何故か似ている・・・


もっと言うと弊社で設計したオール電化の某住宅は真冬で月額2万円程度のランニングコストで10年以上暮らしている。(照明・給湯・暖房の合計)正しく創ればこういう結果になる。

もちろん家は家族の思いの結晶であり、予算の限界もある。必ずしもこれが実現出来るかと言われればそれ以外を優先せざる負えない場面だってある。しかしながら正しく創っていればあるいはこんなに原発に依存した生活にはならなかったのでは無いか?

すぽっと電化も住宅エコポイントも無意味だと言う私の主張はこの辺に起因している。創る前の設計段階でその家の素性は決まってしまう。もっともそのジャッジが出来る人は我々プロの中でも希少だ。ただ付けたって手品じゃないんだから省エネ性能が負荷される訳が無い。(まぁこれは先生方初め決めた人達が素人なんだからしょうがない)

設計料がもったいないなんて言っている人がこのブログを見ている訳は無いのだけれど設計者に支払う設計料は月額のランニングコスト差額5年分位?。そこから先はオーナーの「儲け」と考えて良いのではないだろうか?なにがもったいないものか!である。損してんじゃん!って感じだけど面倒なので教えないw

それだけの事はしているしそれだけの物を創っている。設計者の責任なんてそんなもの。責任の所在を追いかけすぎて萎縮し、そのリスクヘッジに躍起になると今回の様な後手後手が起こる。

どうやら大きく時代は変わる。インテリジェンスプアーが顕著化していく世の中に。・・・恐らく今後は情報の咀嚼能力が欠かせないだろう。
買い占めしている人がそれにあたる。そんなマインドではこの先が思いやられる。産地無視でほうれん草を食わない人とかもだ。


多勢に無勢な生き方。寄らば大樹の影的な生き方が簡単に足元をすくわれた。そんな経験をしてしまった日本人はもう元には戻れないだろう。
マネーゲームでGDPを高く見せるのだってとどのつまりは無責任を助長しているだけの事。もっとも自分も命が掛かって初めて気が付いた。金を使えば情報だって操作出来るらしい。気付かなかった自分の馬鹿さ加減にあきれている。

そんな事をビリビリと感じる今の空気。せっかくですから単なる国家間のイデオロギーや経済的な事情を優先した結論に至らず、当然ながら放射能の影響範囲にいる人々を安心させられる結果につなげ、新しいエネルギー政策を構築して行って欲しい。上に書いた通り!要はやり方ですから・・・



因みに今回は一寸図面は多めです。遠方の場合、監理のレスポンスが多少遅れるので・・・基本的に私達は現場で大工さんとワイワイ決めていく方が性に合っています。やはり現場ですね。






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